映画批評「ミラベルと魔法だらけの家」

ニートの独断と偏見による評価

3 out of 5 stars (3 / 5)

 本物の声優と絡むシーンが、別格のような出来になるはしょうがないと思います。それでも、「なんとかならないのかな」と思ってしまったので、この評価になりました。あとは、私自身がそんなに舞台やミュージカルを観るのが、得意ではありません。「なんで歌う」という疑問は入って、映画好き特有のストーリー脳がぶった切られてしまうのが原因です。ミュージカルには、曲や歌唱力を借りて鳥肌が立つほどのシーンがあるなどのメリットがありますので、否定するわけではございません。
 素直に子どもと観て楽しめて、ディズニー好きにも綺麗な映像美を届けられる映画だと思います。

 アナと雪の女王で「ディズニー映画変わったな」という印象が、未だに残っています。可愛い女の子が主人公という形から、今の時代に合うようにフィットしたことで、大ヒットしたことは記憶に新しいでしょう。

 通算60本目となる今回の長編アニメーションも、悩める女の子が主人公です。家族のなかで問題を抱える平凡な女の子が、突然のトラブルを解決しようと頑張ります

ストーリー

 コロンビアの山奥、エンカントと呼ばれる峡谷にマドリガル家が3世帯で暮らしている。マドリガル家が住んでいる家はカシータといい、意志があるように家具が動く魔法の家だ。

 マドリガル家の子どもが5才を迎えたとき、カシータから特別な「魔法のギフト」をもらう
 ミラベルの姉(長女)イサベラは「植物を育てるギフト」を授かり、一家のなかでも優等生として慕われています。ミラベルの姉(次女)イルーサは「力持ちのギフト」を授かり、エンカントの市民から力仕事で頼りにされている。

 ミラベルは15才になった。今日はいとこのアントニオがカシータからギフトを授かる
 エンカントの子どもたちから、「ミラベルの魔法は何?」と聞かれても答えられないミラベル。ミラベルはカシータからギフトをもらっていないのだ。

 5才になるアントニオは、ちゃんとギフトを授かれるのか、不安になっていた。そんなアントニオを励ましたのはミラベルだった。アントニオは、ぬいぐるみをプレゼントされ喜んだ。動物好きなアントニオに合わせて送られたジャガーのぬいぐるみである。
 ミラベルは、自分が魔法を使えないことに取り残された気持ちになっていたが、家族のことは大好きだったのだ。

スタジオ

映画スタジオ

ウォルト・ディズニー

世界観

 コロンビアの山奥で豊かに暮らしていけるのは、マドリガル家の魔法の力による貢献が大きいのです。エンカント町民がマドリガル家に頼っているというのも、この映画の面白い背景だと思います。

 魔法で地域を支えようと気を配るアルマおばあちゃんは、「魔法が失われたらどうしよう」という心配ごとをかかえていました。ミラベルのときにイレギュラーが発生したため、緊張していることでしょう。

 ミラベルは取り残された感情を抱えながら、元気に明るく過ごしていました。町の子どもたちとすぐに仲良くなれるほど、コミュニケーション能力に長けた者であるのは間違いないでしょう。

 アルマおばあちゃんは、一家に恥じないようにとミラベルに厳しく叱ることもありました。それを見ていたミラベルの両親は、いたたまれない思いを抱いています。「ミラベルに優しくしてやってくれませんか」とアルマおばあちゃんにお願いするほどです。

 超有能な能力をもった姉2人に悩みがないわけありません。
 イルーサは河川の向きを整えることや、街の家畜ヤギのお世話や建物の修理まで、力を活かして休みなく働いていました。人がよく、物事を断れないという悩みをもっています。
 イサベラは優等生として知られていたため、自分を装って家族の期待に応えていました。思うように好きなことをやれないことに、少なからず不満をもっています。

 「自分がエンカント町民だったら」と考えて観てみると、このエンディングになったであろうかと考えてしまいます。


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