映画批評「ガンパウダー・ミルクシェイク」

ニートの独断と偏見による評価

3.7 out of 5 stars (3.7 / 5) 特殊な状況下での戦いが面白い

ストーリー

 「ファーム」とよばれる男たちの、後始末をしてきたサム。元々、母がいたポジションに成長したサムが継いだ形だ。母スカーレットは、「ファーム」の殺し屋をしており、ミッションに失敗したため追われる身となってしまった。「ファーム」の人事をしてるネイサンにサムを預け、スカーレットは雲隠れをするのだった。

 サムのもとにネイサンから依頼が入る、お金を盗んだ会計士からお金を回収して欲しいという依頼だった。会計士が潜むホテルへ行き、サムは会計士が置かれている状況を知ることになる。

 一方そのころ、前の仕事で始末した相手がビックネームの息子だったと判明した。ネイサンは「もうサムを守り切れない」と伝え、大物のゴマすりを始める。サムにも申し訳程度の配慮をするも、自分の保身が第一のようだった。

 サムの運命はいかに…

スタジオ・キャスト

映画スタジオ

配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ

監督

  • ナヴォット・パプシャド

 イスラエルのアカデミー賞であるオフィール賞で5冠に輝いた監督です。共同で映画作品に輝やき、タランティーノから絶賛されたことがあります。

キャスト

  • 女優:カレン・ギラン / 役:サム

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』での出演で有名な女優です。高身長なので、縦に動くアクションが映えています。

 今回は非常に顔色が良く、特殊メイクでなければ絵になるのです。『ジュマンジ』などといい、アクション女優が板についてきて、なおのことカッコイイ感じになるのではないでしょうか。

 この映画を観に行った動機も、このカレン・ギランが青くないということで足を運びました。

  • 女優:レナ・ヘディ / 役:スカーレット

 テレビシリーズでのサラ・コナーという印象がある女優です。『ゲーム・オブ・スローンズ』『ジャッジ・ドレッド』『高慢と偏見とゾンビ』と、アクション映画の助演を数多くこなしています。

 この配役は確実にわざとであり、監督のオタク心が透けてみえるのも面白いところです。

  • 俳優:ミシェル・ヨー / 役:フローレンス

 アクションのレジェンドです。『イップマン外伝』『シャン・チー』でも、まあ活躍しています。

 今回は、おそらく監督がオタクなのでしょう。とんでもな、面白い武器を使わせています。役柄もカンフー・マスターって…

 ただ、最後の眼帯については「それは違う」とツッコミを入れてしまいました。

世界観

 少し生々しい映像があり、ちょっとだけグロイかもしれません。しかし、コメディータッチなのもあって、生々しさが後に残ることがない不思議な作品になっています。

 逆に言えば、『ジョン・ウィック』のようなものを求めている人にとっては、物足りないかもしれません。

 戦い方が縛られるような環境の中で、繰り広げられるシーンは笑えます。色んな物を暗器にして、敵を殺っつけていく世界観が爽快です。

イチオシ場面

 サムが両腕を使えなくなったときの戦闘シーンと、フローレンスの暗器の使い方が見ものです。


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