映画批評「ハッチングー孵化ー」

ニートの独断と偏見による評価

3.7 out of 5 stars (3.7 / 5)  いろいろな怖さを味わえました。

ストーリー

 普通の家庭のようにみえるフィンランドの家族。

 絵に描いたような幸せの風景をSNSに投稿する母親と、父親と弟の4人家族で暮らしていた。

 そんな家族のリビングに1匹のカラスが入り込む、主人公のティンヤ以外はカラスを追い出そうと必死になり、かえって居間を滅茶苦茶にしてまった。

 なだめるように近づき、毛布を被せて逃がそうとしたティンヤ。しかし、完璧主義の母はそのカラスを奪い殺してしまう。そして、死骸を娘に渡し、生ごみに捨ててきなさいというのであった。

 数日経った夜、カラスの必死の鳴き声を聞いたティンヤは、森にカラスを探しに行く。カラスはまだ、辛うじて生きていたのだ。

 カラスは息絶えた。隣にあった卵をティンヤは家に持ち帰る。

 持ち帰った卵は、徐々に大きくなっていく…

スタジオ・キャスト

映画スタジオ

配給:GAGA

監督

  • ハンナ・ベルイホルム

 今回が初めて長編映画デビューとなる新鋭の監督です。

キャスト

  • 俳優:シーリ。ソラリンナ / 役:ティンヤ

 フィンランド全土で開催されたオーディションで抜擢された少女です。

 体操をやっていることが条件でありなが、1200名の中から選ばれました。

  • 俳優:ソフィア・ヘイッキラ / 役:ママ

 映画の大学に通い、多くの舞台を経験してきた女優さんです。

 TVシリーズで活躍しながら、『The Eternal Road』などの映画作品に出演しています。

 今後も悪い役で活躍してほしいです。

世界観

 主人公の家族が変なだけで、隣に引っ越してきた友人や母の浮気相手は、かなりまともな人物なのです。

 1人のモンスターが元凶で始まるホラーは、ただビックリさせるだけのものではありません。ここでいうモンスターはいったい誰なのか、映画観て確認してほしいところです。

 静かなところからビックリという演出から、だんだんと人間模様が見えてくることで怖さのベクトルが変わっていきます。それがこの映画の恐ろしいところなのです。

 ティンヤには動物愛護の精神があるので、そこを伸ばしてあげたいと思っていしまいます。「さかなクン」のように世界的な海洋博士(ティンヤの場合は動物博士)だったり、腕の良い獣医になれたのではないでしょうか。

 なかなか「汚い」「臭い」が存在する動物関係で、愛情を持ち続けられるというのは、それだけで才能です。

 全国のモンスターペアに観ていただいたらよいのではないでしょうか?


自宅で映画を観るなら

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