映画批評「VENOM LET THERE BE CARNAGE」

ニートの独断と偏見による評価

3.5 out of 5 stars (3.5 / 5)

ストーリー

 まず前作から引き継いだ設定から思い出さないといけない。主人公エディ・ブロックはそこそこのジャーナリストで、取材のためならば手段を選ばなかった。自己中心的な方法は長くは続かず、名声とを失い、婚約者と別れ、落ちるところまで落ちてしまった。
 そんな時、アメーバのような地球外生命体シンビオートに規制されヴェノムとなった。自分の正義感を奮い立たせて、ヴェノムとケンカしながらリーダー格のシンビオートと戦った。

前作『ヴェノム

 そして現代(今作)。細々と記者の仕事を続けて、ヴェノムと共生をしていた、前作のクレジットにも登場していた連続殺人鬼クレタスから取材記者として受け続けていた。
 取材を受けているのはいいものの、クレタスは未解決の事件のことは話そうとしない。キテレツな内容で会話にならなかった。だが、エディの中にいるヴェノムは、独房に書かれていた風景画を見逃さなかった。人間の何倍もの記憶力を持つシンビオートは、解き明かしたのだった。

 解き明かした内容をマスコミにリークすると、エディは花形の記者へと帰り咲くことができた。クレタスは死刑が確定も確定した。面白くない殺人鬼は、最後のエディとの面会を希望する。
 最後の面会になるはずだった。話し合いでクレタスはエディを罵倒する。沸点の低いヴェノムはその挑発に乗ってしまった。エディは柵に掴みかかり威嚇する、クレタスは柵を掴んだエディの手を噛み反撃する。
 クレタスは口に残った血に”異質なもの”を感じて、くちの周りに付いた血液も残さず経口摂取するのだった。

 前回のクレジットでクレタスはこう言っていた「僕はここを出るよ、カーネイジになってね」と。

感想

 前作のヴェノムと比べて、怖い感じが少し緩和しています。もはや、地球外生命体シンビオートはただの駄々っ子にみえてしまいます。

 エディの最後の面会をするという判断と、ヴェノムの迂闊な行動により、今回も大事件となってしまうわけです。関わってくる組織は、これまた人体実験を研究する組織だったりします。扱いきれない生命体や能力者を研究することで、宇宙で生きようとしたり大量殺戮を行おうとするわけです。わかりやすい悪役で、助かります。

 ヒーロー内バランスが悪くて面白いのがマーベルの特徴だと思います。思い通りにいかないダークヒーローというのも面白く感じます。活躍の場は作ろうと思えば作れると思いますが、能力が有能過ぎるために伏線をうまく活用するのが難しいヒーローです。主人公の対人関係も複雑を極めます。
 ラブストーリーも中途半端で終わっていますし、締まらない煮えきらない感じを受けます。毎回、元婚約者のアンに振られるオチをお求めているわけではありませんが、ずるずるとハッキリしない関係を拗らせるヒーローもありかもしれません。こうなったら、人間関係をずっと引きずっていてほしいです。

 今回はミシェル・ウィリアムズ氏は、ミニスカートでなくて安心しました。前作のチェックのミニスカは少しキツかったのです。今回は綺麗な女優さんの印象まま観終わることができました。


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