映画批評「白い牛のバラッド」

ニートの独断と偏見による評価

2.5 out of 5 stars (2.5 / 5)

ストーリー

 冤罪で夫は1年前に処刑された。耳の聞こえない娘を育てながら、ミナは金銭面で苦しい生活を送っている。

 職場に裁判所からの電話があった。裁判所にいくと、ババクは殺人事件の真犯人でないことがわかる。賠償金として、いくらか支払われるようだった。

 大家の妻とは仲良くしており、これまで家賃を滞納していても大目にみてくれていた。しかし、大家の機嫌を庇い切れずに、明日には出て行って欲しいといわれてしまう。

 そんなとき、ミナのもとに1人の男性が訪ねてくる。「ババクにお金を借りていた」と、親切に生活の手助けをしてくれるのであった。

スタジオ・キャスト

映画スタジオ

配給:ロングライド

監督

  • ベタシュ・サイナハ

 子ども向けのアニメや、ドキュメンタリーを作成したことがある監督です。

  • マリヤム・モガッダム

 女優で、この作品の主人公も務めています。

世界観

 裁判で凶悪犯だとわかったときに、時間をかけずに死刑にする国があります。お金がない国や犯罪者が多い国は、食糧費や場所の問題からこの傾向にあるでしょう。しかし、冤罪や宗教観の問題だけの場合も多いようです。

 この映画では、冤罪をかけられた本人の描写は少なく、冤罪で亡くなった夫の周囲が重点的に描かれています。本人は納得して処刑されて終わりです。
 周囲はどうでしょう?仕事、子育て、お金。さまざまな問題を、どんな女性でもこなしているでしょうか?そんな物語でした。

感想

 真犯人の兄弟に関しては「クズだな」と思いながら、怖さも感じています。そして、電話でのやりとりだけで、作中には出てこないのです。1番悪いのは真犯人なはずです。不幸にならなくていいひとが、酷い結末をむかえてしまうのでしょう。

 冤罪の多さや、死刑に対して、計罪の多さや、死刑に対して、囚人に対してかかる費用や、残されたひとの問題に対して、真犯人の残忍性や透明性、ミステリー要素と、心に刺さるような衝撃を感じることは…残念ながらこの映画ではできません。
 敵役が妙な構成で展開されて面白い話だったので、もう少しパンチが欲しかったです。

 まぁ、全部スローテンポで展開されなくてもよかったかなぁ….


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