映画批評「LANSKY(ギャングオブアメリカ)」

ニートの独断と偏見による評価

3 out of 5 stars (3 / 5)

ストーリー

 1981年にマイアミで隠居生活をしていた伝説のマフィアであるマイヤー・ランスキー。デヴィット・ストーンはランスキーの物語を本に稼ごうと、彼へロング・インタビューをすることを決意する。マイヤー・ランスキーは受けたインタビューが原因で、イスラエルを追い出されたばかりだった。インタビューで語ったことは全て嘘だと言う。「俺が生きているうちは、誰にも読ませないように」そんな条件を出し、体験した過去を語りはじめる。

 ニューヨークにいたランスキーは貧しい移民のだった。ランスキーは数字にとても関心があり、独学で確率を学んでいた。いつも不良グループが路上でやっている賭け事を自宅から眺めて、独自に研究していたほどだ。やがて、少年たちの勝率がおかしいことに気づき、上手く利用してパンを買うためのお金でお小遣いを増やしていた。

 大人になると、ラッキー・ルチアーノの傘下に加わりギャングの使い走りになっていた。もともと移民でユダヤ人の彼には選べる道が少なかったからだ。数字に強く、頭のいいランスキーはギャングで頭角を示すようになる。同時に犯罪にも手を染めていく、殺人、恐喝、賭博。そして、犯罪シンジケートの顔になった。

 一方で、3人の父親という側面があった。元妻アンと出会い恋に落ちて、子どもを授かっていた。第一子のバディという少年、脳内マヒが生まれつきもつ子どもだった。バディとギャングに身を置いていることでアンとは上手くいっていなかったが、後に次男と長女を作っている。反ユダヤ協会(ナチ集会)を襲撃して虐殺したことにより、一度アンが家を出て行っている。その後、ギャンブルビジネスが上手く行き始めたころに帰ってきて、長女を生まれる。良い父親という側面も持っていたようだ。

 赤裸々に人生を語るランスキーの記事を着々と書き溜めていくデヴィット・ストーン。妻と上手く行っていない彼に、色香をかけたスパイをFBIが用意し原稿を盗みみていた。FBIは隠し財産のありかを求めて、ランスキーとストーンを追いかける。

 ギャングの大物で、それでいて多く雇用を生み出し、莫大な経済効果をもたらしたゴットファザーの人生とはいかに。

スタジオ・キャスト

映画スタジオ

 提供:ニューセレクト

 配給:アルバトロス・フィルム

監督

  • エタン・ロッカウェイ

キャスト

  • 俳優:ハーヴェイ・カイテル / 役:マイヤー・ランスキー
俳優紹介

 ニューヨーク大学の学生時代にマーティン・スコセッシと知り合い、67年に『ドアをノックするのは誰?』で映画デビューしました。以降スコセッシの作品に数多く出演しています。

 『天使にラブソングを』で出演していた俳優さんが、歳をとってまた違う役をやっていることに、凄さを感じます。

  • 俳優:サム・ワーシントン / 役:デヴィッド・ストーン
俳優紹介

 『アバター』の俳優さんです。SFアクション作品のイメージが強い印象があります。ハーヴェイ・カイテルとの会話がストーリーのほとんどを占める本作品でも、ケガが良く似合うと思ってしまいます。

 ジェームズ・キャメロンに気に入られ、ハリウッドスターとなった男優の細かな演技が本作品ではみられるかもしれません。

世界観

 戦後、戦中のギャングそのものの雰囲気と現代を交差しながら、人情劇を繰り広げていきます。「白と黒、はっきりどっちかというのは存在しない。あるのは濃いグレーだ。」マフィアに身を置きながら、社会に貢献する主人公の背景が世界観そのものです。


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